【普通切手】全12種の解説・買取相場・価値一覧

普段、私たちが何気なく使っている普通切手。郵便物や手紙を送るときに使うものですが、実は普通切手の中にも、入手困難な未使用の切手があることをご存知でしょうか?「記念切手しか高く売れない」と思っているとのは大間違いです。

あなたの家に眠っている普通切手が、もしかしたら高く買い取ってもらえる可能性があるのです。本日は、プレミアが付く普通切手の買取相場や価値について、ご紹介します。

1.普通切手はどんな切手?

「普通切手」とは、その名の通り郵便局で購入することができる切手です。記念切手や切手趣味週間との違いは、発行枚数や発行期間が定められていないこととなります。つまり、いつでも、どこでも、誰でも、お金さえ払えば手に入れることができる切手というわけです。

現在は、1円切手〜1,000円切手までの閣下歌いで発売されています。普通切手の歴史は古く、日本最初の切手とされているのは、明治時代の1871年の竜文切手です。その後、大正・昭和・平成・令和と続く中で、様々な普通切手が発行されてきました。特に、昭和では切手ブームが到来したこともあり、数多くの普通切手が発行されることになりました。

2.普通切手は高く売れるの?

普通切手は、発行枚数も発行期間も定められていないので、基本的に買取相場は額面ベースとなります。しかし、中には非常に希少価値の高い普通切手が存在します。というのも、普通切手とは言え、絵柄などは定期的に変わります。

例えば、今年の10月の消費増税に伴い、郵便料金も若干値上げされました。これまで、ハガキサイズであれば62円、封書であれば82円で郵便を送ることができましたが、10月からはそれぞれ63円、84円に値上がりしています。

すると、当然ですが、62円、82円切手というのは、使いずらくなってしまうので新規の発行はされなくなります。実際に、今発売されている3円切手や30円切手などは、在庫がなくなり次第終了することが発表されています。

このように、郵便料金の変更によって発行自体がされなくなった切手や絵柄の変更が発表された切手などは、将来的にプレミア価値が付く可能性があるというわけです。現在で希少価値が高いとされている普通切手は、2009年まで発行されていた2円切手の秋田犬が描かれたものです。

2001年の省庁再編後、それまで発行されていたものとシート地が変更となり、2001年〜2009年までの約8年間しか実質販売されていません。また、希少価値の高さで言うと、いわゆる「ミスプリント」の切手というものが存在します。

切手として使うことはできるのですが、本来の絵柄より若干かすれている、色が抜けてしまったなど、通常は市場に出ることがない普通切手を収集して楽しむ人がいることも事実で、その結果として高値で取引される場合もあります。

3.普通切手一覧

日本の普通切手は、初めて発行された明治時代〜平成時代まで、大きく分けて18種類の普通切手があります。その中でも、ここでは特に高額で買い取ってもらえる可能性がある、明治時代の切手と大正時代の切手12種類をご紹介します。

3-1.明治時代

明治時代から発行されることになった切手ですが、7種類の切手が存在します。この時代に発行された普通切手は、年式が古いこともあり、高値で取引されるものが多く存在します。

1871年 竜文切手

日本最初の切手として知られる竜文切手。まだ、江戸時代の通貨が使用されていたこともあり、額面が「円」ではなく「文」の表記となっている、非常に珍しい切手です。現在の買取相場は、20000円〜200000円前後で取引されるものもあります。

1872年 竜銭切手

通貨制度が文から銭になったことで、銭表記に変更となった切手です。この切手から目打(切り放しやすくする丸い穴)が入れられるようになりました。竜銭切手は、通常は10000円前後での買取ですが、希少価値の高いものは、600000円以上で買い取ってもらえることもあります。

1872年〜1876年 桜切手

現在、普通切手の中で最も人気が高く、最も高値が付く可能性があると言われているのが、桜切手です。切手の図柄の四隅に桜花が描かれていたことから、桜切手と呼ばれています。

数多くのバリエーションがあるので、絵柄によって買取価格は様々ですが、安い物でも数万円の買取価格となります。希少価値の高いものは、なんと10,000,000円以上で買い取ってもらえるものも存在します。

1875年 島切手

国際郵便のスタートに合わせて、国際郵便料金に合わせたものとして発行された切手です。名称の由来は、当然、日本が島国であることからです。手彫切手と呼ばれることもあります。島切手は、そもそもの発行枚数がそこまで多くないこともあり、1枚20000円前後の価格で買い取ってもらえること多いです。

1876年〜1892年 小判切手

電胎法凸版印刷という、新しい手法で印刷された最初の切手として知られています。絵柄が小判のようなデザインのため、小判切手と呼ばれるようになりました。途中、刷り色が変更されたこともあり、変更前を「旧小判」、変更後を「新小判」と呼びます。小判切手の買取相場は、1000円前後となっています。

1899年〜1908年 菊切手

切手の中央に大きく菊が描かれたデザインであることから菊切手と呼ばれています。菊切手は800円〜10,000円の範囲で買取価格がついています。

1908年〜1914年 旧高額切手

電信や電話料金納入時に使われることを目的とした切手です。デザインは、時の皇后陛下が行ったことでも話題となりました。旧高額切手は、もともとの額面が高いこともあり、60,000円〜100,000円が買取相場となっています。

3-2.大正時代

明治時代には「大日本帝國郵便」と印刷されていた切手ですが、大正時代からは「日本郵便」の表記に変更されました。

1913年〜1937年 田沢切手

初めて、公募によってデザインが決められた切手。名前の由来は、採用された田沢昌言にちなんで付けられています。田沢切手は、種類によって買取相場は200円〜60,000円となっています。

1922〜1937年 冨士鹿切手

国際郵便として発行された普通切手です。富士山と鹿がデザインされていることから、このように呼ばれています。冨士鹿切手は、現在10,000円前後が買取相場です。

1923年 震災切手

同年9月1日に起こった関東大震災により、それまで切手を印刷していた工場が被災し、普通切手の在庫から印刷版が焼失してしまったことから、大阪の民間印刷会社で印刷された切手です。応急処置的に印刷されたもののため、切手としてのクオリティはあまり高くはありません。現在の買取相場は3,000円前後となっています。

1924年〜1937年 新高額切手

震災切手と同様に、関東大震災により旧高額切手の版が無くなってしまったことで新しく作成された高額切手です。現在は、30,000円前後で買取されています。

1926年〜1937年 風景切手

こちらも国際郵便用として、新たに発行された切手です。富士山・日光東照宮・名古屋城といった、日本を代表する風景の絵柄が描かれていることから、このように呼ばれています。現在の相場は1,000円前後です。

まとめ

普通切手について解説しました。切手が初めて発行された明治時代の切手は、普通切手といえど価値が高く、記念切手などにも匹敵するほどの買取相場となっています。桜切手は、一部では億ごえの価格で取引されることもあり、しかるところで査定・買取して貰えば、切手1枚がとんでもない価格になることも、夢ではありません。

普通切手も、まとめて売れば、結構いい金額になります。家に、使っていない切手が大量にあれば、一度査定してもらうことをおすすめします。

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