【オリンピック切手】全4種の解説・買取相場・価値一覧

いよいよ、来年に迫った国をあげての一大イベントといえば?そう、「東京オリンピック」です。スポーツ好きはもちろん、日本国民であれば、自分が生きている内に、自国でオリンピックが開催されるというのは、かなり特別な想いがありますよね。

そんなオリンピックが開催されるときに発売されるのが、「オリンピック記念切手」です。夏季・冬季かかわらず、オリンピックが日本で開催されるたびに発売されてきた、オリンピック記念切手の買取相場や、価値についてご紹介します。

1.オリンピック切手はどんな切手?

オリンピック記念切手とは、オリンピックが開催される国で発売される、オリンピックにちなんだ図柄が印刷されている切手のことです。オリンピック切手の始まりは、記念すべき近代オリンピックの第1回大会が行われた、1896年のアテネ大会からで、開催国のギリシャでオリンピック開催を記念して発行されたのがスタートです。

ただ、そこから毎回発行されたわけではなく、第2回大会のパリ、第3回大会のセントルイス、第4回大会のロンドン、第5回大会のストックホルム、第6回大会のベルリン(第一次世界大戦の影響で中止)では、オリンピック記念切手は発行されませんでした。

第7回のアントワープ大会から、再度開催国であるベルギーにて、オリンピック記念切手は発行されるようになり、それ以降は毎回、オリンピック開催国でオリンピック開催記念切手が発行されるようになりました。

当初は、開催国のみでの発行でしたが、第二次世界大戦終了後の1945年頃から、オリンピックに参加する国が増えていき、徐々に「世界的なスポーツの祭典」として認知されたことで、最近の大会では開催国以外の国も、オリンピック開催年に合わせてオリンピック記念切手を発行するようになり、最近では約100ヶ国で、1500種類ほどの切手が発行されていると言われています。

また、国際オリンピック委員会(IOC)の会長を20年以上務めたことで有名な、サマランチ元会長は、オリンピック記念切手の収集家としても知られています。日本でもこれまで、夏・冬合わせてオリンピックは3回開催されてきました。(東京・札幌・長野)

これらの開催に合わせて、オリンピック記念切手は発売されており、2020年のオリンピックにおける記念切手は発売されています。日本では、切手1枚につき10円が寄付金になり、オリンピックの準備や運営資金に割り当てられています。

2020年の東京オリンピックの記念切手については、2019年3月12日~5月13日まで発売されました。

2.オリンピック切手は高く売れるの?

オリンピックという、世界的なスポーツの祭典のタイミングのみ発行される、オリンピック切手ですが、持っている人は「どのくらいの価格で売れるか」というのが気になるところでしょう。

結論から言えば、オリンピック切手は、記念切手の中でも高く売れる可能性は非常に低い切手になります。理由は、オリンピック記念切手の発行枚数が多いというものです。他の記念切手と比べると、オリンピック切手は先述したように「寄付」の要素が強い切手の種類です。

そのため、なるべく多くの人に買ってもらうことが理想的な切手の種類となっています。オリンピック切手はファンが多いこともあり、発行枚数も多いことと、切手のコレクターも大切に保管するという背景もあり、買取価格は基本的に額面ベースとなっており、プレミアがついても+10円程度だと考えておきましょう。

3.オリンピック切手一覧

これまで、日本で発売されたオリンピック切手は、全部で4大会分あります。

1.1964年東京オリンピック

2.1972年札幌オリンピック

3.1998年長野オリンピック

4.2020年東京オリンピック

です。それぞれのオリンピック切手について、ご紹介しましょう。

3-1.1964年東京オリンピック記念切手

1964年、日本で初めて開催されたオリンピック。本来ならば、1940年にアジア初のオリンピック開催として予定されていたのですが、日中戦争まっただ中ということもあり開催を返還したという経緯もあり、日本国民の悲願が達成された大会でもあります。

オリンピック開催にあたり、寄付金を集めるために発行された「オリンピック東京大会募金切手」と開催を記念して発売された「第18回オリンピック東京大会記念切手」の2種類が発行されました。

「オリンピック東京大会募金切手」は、1961年10月から第一次の販売がスタートし、1964年6月の六次まで計20種類が発売されました。

「第18回オリンピック東京大会記念切手」は、日本初のオリンピックということで記念に購入し、使わずに持っている人も多いため、現在でも額面ベースでの取引額となっています。むしろ、当時の消印が押された使用済みの切手の方が高音が付く場合もあるようです。

3-2.1972年札幌オリンピック切手

1972年に開催された、日本初の冬季オリンピックにあたる札幌オリンピック。このオリンピックが開催された時期、日本は切手ブーム真っ最中ということもあり、札幌オリンピック切手は、発行枚数が多く、現存枚数も多いため、現在の相場価格も額面ベースとなっています。

札幌オリンピックの際も「札幌オリンピック冬季大会募金切手」と「札幌オリンピック冬季大会募金切手」が発売され、たくさんの人が手にした切手となります。

3-3.1998年長野オリンピック切手

記憶に新しい日本開催のオリンピックといえば、冬季五輪として開催された長野オリンピックですね。「船木〜」など、物真似する人が多く、日本中でオリンピックブームが巻き起こりました。

長野オリンピックでも「長野オリンピック冬季大会募金切手」と「長野オリンピック冬季大会記念切手」が発行されました。「長野オリンピック冬季大会募金切手」は、2000万枚が発行されました。

「長野オリンピック冬季大会記念切手」は、長野オリンピックの開会式の2日前に発売されました。日本で発売されたオリンピック切手としては、ギリギリに発売されたものとなり、発行の種類も小型シートのみでした。

3-4.2020年東京オリンピック切手

2020年のオリンピック切手ですが、今のところオリンピック記念切手の発売はアナウンスされていません。

しかし、「東京 2020オリンピック・パラリンピック競技大会(寄附金付)」という、いわゆる募金切手は発売されており、8種類のデザインの切手が集められたシート式のものが発売されました。そのため、2020円のオリンピック記念切手が発売されることが予想されています。

まとめ

オリンピック記念切手についてご紹介しました。日本でこれまで開催された全3回のオリンピックにおいて、オリンピック募金切手とオリンピック記念切手の2種類が発売されてきました。

2020年の東京オリンピックについては、まだ記念切手の発売はアナウンスされていませんが、今後発売されることが予想されています。ただし、オリンピック切手は、あくまで「記念」という側面が強いので、切手の買取相場や市場価値が高くなる可能性はあまりありません。

2020年の東京オリンピック記念切手も、将来的に価格が高騰する可能性が無いわけではありませんが、可能性は低いと言えるでしょう。ただ、自国でオリンピックが開催されるのは一生に一度歩かないかというくらい、稀な出来事です。オリンピックの思い出に、1シート購入してみるのも良いかもしれませんね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です